はじめに:小学生の英語、今どうなってる?
2020年度から、小学校の英語教育は大きく変わりました。
- 小学3・4年生:「外国語活動」(必修化):聞くこと、話すことを中心に、英語に慣れ親しむ活動
- 小学5・6年生:「外国語」(教科化):読むこと、書くことが加わり、成績もつく正式な教科
「学校で英語が本格的に始まったけれど、家では何をしたらいいの?」「英語が『教科』になって、苦手意識を持たないか心配…」と感じる親御さんも多いでしょう。
この記事では、小学生の英語学習において、学校の授業と連携しながら、**「テストの点数」だけではない「使える英語」**を家庭で身につけるための具体的な3つのステップと、親の正しい関わり方について解説します。
ステップ1:学年別!今、学校で何を求められているか理解しよう
まずは、お子さんがどの学年で、学校の授業がどのような目標を持っているかを把握することが大切です。
1. 低学年~中学年(小学3・4年生):インプットを「楽しい」に変える
この時期の目標は、英語の音やリズムに慣れ親しむことです。単語や文法の暗記は二の次で、「英語って楽しい!」「外国の文化って面白い!」という気持ちを育てることが最も重要です。
- 家庭でのポイント: 英語の歌やゲーム、アニメなど、五感を使った楽しいインプットを意識しましょう。
2. 高学年(小学5・6年生):アウトプットと「読み書き」の基礎を固める
教科化されるこの時期は、聞く・話すに加えて、読む・書くの学習が本格的に始まります。学校ではアルファベットや基本的な文法にも触れるようになります。
- 家庭でのポイント: インプットだけでなく、「話す機会」やフォニックス(英語の文字と音のルール)を活用した読み書きの練習を取り入れ、学習をサポートしましょう。
ステップ2:家庭学習で実践する!「使える英語」を伸ばす3つの方法
学校での授業だけでは補いきれない「圧倒的な英語量」と「話す機会」を、家庭で補強しましょう。
🌟 方法1:毎日15分!「ながら聞き」で耳を慣らす(継続的なインプット)
小学生にとって、毎日机に向かうのは負担が大きいものです。最も効果的なのは、**英語の「かけ流し」**を習慣化することです。
- おすすめの時間帯: 食事中、登下校中、着替えやおもちゃで遊んでいる時間など。
- コンテンツの選び方: ストーリー性のあるオーディオブックや、好きなキャラクターが出ている英語のアニメなど、子どもが飽きずに興味を持てるものを選びましょう。
🌟 方法2:フォニックスで「読む・書く」を強化する(読み書きの基礎)
フォニックスは、英語の文字(スペル)と音を結びつけるルールです。これを知っていると、知らない単語でも発音を類推でき、自力で読める力(リーディング力)がつきます。
- 学習の進め方: フォニックス専用の教材やアプリを使い、アルファベット一つ一つの「音」を覚える練習から始めましょう。
🌟 方法3:アウトプットの習慣化(スピーキングの機会)
学年が上がるにつれて、「知っている単語」を「使える言葉」に変える練習が不可欠です。
- オンライン英会話の活用: 週に1~2回、外国人講師と話す機会を作るのが最も効率的です。人見知りのお子さんには、日本人講師のレッスンから始めるのも良いでしょう。
- おうち英語ゲーム: 親子で英語の質問と回答を繰り返すゲーム(例:「What color is this?」)をするなど、会話のハードルを下げましょう。
ステップ3:親の正しい関わり方と「つまずき」の乗り越え方
小学生の英語教育において、親の「サポート力」が学習効果を大きく左右します。
💡 その1:完璧な発音よりも「共感」を優先する
「お父さん・お母さんの発音に自信がない…」と心配する必要はありません。子どもはスクールや教材のネイティブ音声から正しい発音を吸収します。
親の役割は「英語で言えたこと」を褒め、「学習の楽しさ」を共有することです。間違っていても「すごいね!」「伝わったよ!」と共感し、次のチャレンジを促しましょう。
💡 その2:「苦手意識」を生まないためのサインと対策
小学校高学年になると、**「英語が難しい」「書くのが嫌だ」**と、学習につまずきを感じ始める子が増えます。
つまずきのサイン | 親が取るべき対策 |
書くのを嫌がる | 書くことより「読むこと」を優先し、好きな英語の絵本の音読から始める。 |
単語を覚えない | 無理にリストで覚えさせず、単語が登場する動画やゲームに触れさせて、音とイメージで覚えるように促す。 |
授業についていけない | 先生に相談し、学校の教材に合わせた復習や単語の定着をサポートする。 |
最も大切なのは、**「英語は勉強ではなく、世界とつながるための道具だ」**という認識を親子で共有することです。
まとめ:学習を「習慣」にすれば英語は伸びる!
小学生の英語教育は、**学校での「学習」と家庭での「習慣」**の組み合わせで効果が最大化されます。
- 3・4年生: 楽しさ重視で、英語の音にたっぷりと触れさせる。
- 5・6年生: フォニックスとアウトプットで、読み書き・会話の土台を固める。
今日から「毎日15分、好きな英語の歌を聴く」など、小さなことから英語を生活の一部に取り入れてみましょう。お子さんの「できた!」の瞬間を応援しながら、着実に「使える英語」を育てていきましょう。
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