Mac版も素晴らしいですが、iPhoneやiPad版のGarageBandは、その手軽さと直感的な操作性で、場所を選ばない自由な作曲を実現します。移動中やカフェなど、ひらめいた瞬間にすぐに曲作りを始められるのが魅力です。
ここでは、モバイル版ならではの基本操作と、特に便利な「Smart Instruments(スマート・インストゥルメント)」の使い方をご紹介します。
1. 起動と基本画面の切り替え
モバイル版のGarageBandは、画面の切り替えを理解することが最初のステップです。
① タッチ・インストゥルメント画面
アプリを起動し、新しい曲を作成すると最初に表示されるのがこの画面です。
- Keyboard、Drums、Guitarなど、演奏したい楽器をタップして選びます。
- この画面で、実際に画面を鍵盤に見立てて演奏・録音を行います。
② トラック表示(タイムライン)画面
演奏した音を並べ替えたり、編集したりするメインの作業エリアです。
- 画面左上のトラック表示ボタン(四角が重なったようなアイコン)をタップすると、パソコン版でいう「トラックエリア」に切り替わります。
- 曲の構成(ドラム→ベース→ギターなど)を見ながら、音の長さやタイミングを調整するのはこの画面で行います。
📌 ポイント: 曲を作り始めるときは「タッチ・インストゥルメント画面」でパーツを作り、全体を構成するときは「トラック表示画面」に切り替える、という流れを覚えましょう。
2. 楽器経験ゼロでも弾ける!「Smart Instruments」活用術
iPhone/iPad版のGarageBandが初心者におすすめされる最大の理由が「Smart Instruments(スマート・インストゥルメント)」機能です。
この機能を使うと、適当に弾いてもコードやリズムが自動で補正され、まるでプロが演奏したかのようなフレーズが作れます。
① Smart Keyboard (スマート・キーボード)
鍵盤楽器の画面で、上部にある「Smart」をタップしてONにします。
- 使い方: 画面に表示されたコードストリップ(C, Am, F, Gなどの表示)をタップするだけで、そのコードを構成する綺麗な演奏が鳴ります。
- オートプレイ: 左上のツマミを回して「オートプレイ」モードにすると、指定したコードを自動で演奏してくれるため、メロディを考えることに集中できます。
② Smart Drums (スマート・ドラム)
ドラム楽器の画面で「Smart Drums」を選びます。
- 使い方: ドラムセットの各パーツ(キック、スネア、ハイハットなど)を、画面中央のグリッド(枠)にドラッグ&ドロップして配置するだけ。
- 自動生成: グリッドのどの位置に置くかによって、演奏の複雑さや強さが自動的に変化します。納得のいくビートになるまで位置を動かすだけで、簡単にドラムトラックが完成します。
③ Smart Guitar (スマート・ギター)
ギターを選び、「Smart」をONにすると表示されるギターの弦とフレットです。
- 使い方: 弦を弾く部分を指一本でタップするだけで、様々な奏法(ストローク、アルペジオなど)が自動で鳴ります。
- コード変更: 画面左側のコード(C, Amなど)をタップで変えれば、すぐにコード進行を変更できます。
3. 録音とミックス(音の調整)
演奏を録音し、曲を形にする手順は非常にシンプルです。
- 録音: コントロールバーにある**赤い丸(🔴 録音ボタン)**をタップし、演奏や歌を始めます。
- 音量調整: トラック表示画面に切り替え、各トラックのアイコンをタップして表示される**「トラックコントロール」**から音量(ボリューム)を調整します。
- エフェクト追加: ギターアンプやボーカル用エフェクトなど、Mac版と同様に豊富なエフェクトをかけることができます。
iPhone/iPad版は、専門知識がなくても「Smart Instruments」を使えばすぐに作曲の楽しさを体感できます。

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