iPhone/iPad版GarageBandでボーカルの音程を補正するには、主に2つの方法があります。一つは自然な補正、もう一つは**ケロケロボイス(極端な補正)**です。
1. 自然なピッチ補正(微調整)を行う
これは、歌のピッチ(音程)のズレを聴こえない程度に修正し、よりプロフェッショナルな安定感を持たせるための方法です。
【手順】
- ボーカルトラックを選択:
- トラック表示画面(タイムライン)で、録音したボーカルのオーディオリージョンをタップし、選択します。
- トラックコントロールを開く:
- 画面左上のミキサーアイコン(スライダーが並んだようなアイコン)をタップして「トラックコントロール」を開きます。
- プラグインとEQの設定へ:
- トラックコントロール内の「プラグインとEQ」セクションを展開します。
- 「プラグインを編集」または「詳細」といった項目(バージョンによって名称が異なります)をタップし、詳細設定画面へ進みます。
- ピッチ補正(Pitch Correction)を調整:
- プラグインリストの中に「ピッチ補正(Pitch Correction)」という項目があるはずです。
- スライダーを動かして、補正の度合いを調整します。
- 左側に寄せると補正量が少なく、より自然に聞こえます。
- 右側に寄せるほど補正が強くなりますが、かけすぎると不自然な音になるため、聴きながら慎重に調整しましょう。
2. Extreme Tuning(エクストリーム・チューニング)でケロケロボイスにする
これは、音程補正を意図的に極端にかけることで、ロボットのような独特な機械的な声(トラップや一部のポップスで使われるケロケロボイス)を生成する方法です。
【手順】
- ボーカルトラックを選択し、Audio Recorder設定を開く:
- トラック表示画面でボーカルトラックを選択した状態で、マイクのアイコン(Audio Recorder)をタップし、設定画面に戻ります。
- FunカテゴリからExtreme Tuningを選ぶ:
- 画面下部にあるエフェクトのプリセットカテゴリから「Fun」を選びます。
- その中のエフェクトリストから「Extreme Tuning」を選択して適用します。
- ケロケロ効果の調整:
- これを適用すると、トラックコントロールのプラグインリストに「Enhance Tuning」というエフェクトが追加されます。
- このエフェクト内でRe-Tune Speed(音程の修正速度)などのパラメーターを調整することで、ケロケロ感の強さを変えることができます。
🔑 最も重要な設定:曲の「キー」を合わせる
音程補正を自然にかけるため、そしてケロケロ効果を正確に出すために、**曲全体のキー(調)**をGarageBandに正しく設定しておくことが極めて重要です。
- 手順: コントロールバーにある歯車アイコン(設定)をタップし、「ソング設定」を開きます。
- 「キー」の項目で、あなたの曲のキー(例:Cメジャー、Amマイナーなど)を正確に設定してください。
この設定をしておけば、ピッチ補正機能が「この曲ではこの音程に直せばOK」と認識してくれるため、より違和感のない補正が可能になります。
これで、あなたのボーカルをプロのように安定させたり、個性的なケロケロエフェクトをかけたりすることができるはずです。

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