「特定の人たちが『隣り合う』ときの並べ方はどう計算するの?」
「逆に『隣り合わない』ときは全体から引けばいいんだっけ…?」
順列 $P$ や階乗 $!$ の基本をマスターした後に必ずぶつかる壁が、この「隣り合う・隣り合わない」の条件がついた順列です。
特に「隣り合わない」問題は、間違った解き方で計算してしまう人が非常に多い落とし穴スポットでもあります。
今回は、それぞれの解法テクニックを「視覚的なイメージ」とともに分かりやすく徹底解説します!
1. 「隣り合う順列」の解法テクニック:1つのグループにまとめる!
「特定の $A$ と $B$ が必ず隣り合う」という条件がある場合、解法の鉄則は「隣り合うものを巨大な1つのセット(塊)として扱う」ことです。
💡 【隣り合う】ときの解法手順
- 隣り合う要素を**ロープで縛って「1つのグループ」**とみなす。
- グループを含めた全体の並べ方を計算する。
- **「グループ内部での並び替え」**を計算して、掛け合わせる(積の法則)。
【実践例題1】隣り合う順列
男子4人、女子2人の計6人が一列に並ぶとき、女子2人が隣り合う並び方は何通りあるか。
解答・解説
【イメージ】
[女子1, 女子2] = 1つのセットにする!
全体の要素: [女子セット], 男子1, 男子2, 男子3, 男子4 (計5つの塊)
- 全体を「5つの塊」として並べる女子2人を1つのセットと考えると、「女子セット1個+男子4人=計5つ」を並べることになります。$$5! = 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 120 \text{通り}$$
- 女子セット内部の並び替えを考えるセットの中で、女子2人の立ち位置(左右)の並び替えがあります。$$2! = 2 \times 1 = 2 \text{通り}$$
- 積の法則で掛け合わせる$$120 \times 2 = \mathbf{240 \text{通り}}$$
【答え】 240通り
2. 「隣り合わない順列」の解法テクニック:後から隙間に挟み込む!
よくある間違いが「全体から『隣り合う場合』を引けばいい」と考えてしまうことです。
※対象が 2人 の場合は全体から引き算(余事象)でも解けますが、3人以上になると「3人全員が隣り合う」「2人だけ隣り合う」などが混ざるため、引き算では破綻します。
そのため、何人であっても確実に解ける「隙間に挟み込む手法」をマスターしましょう!
💡 【隣り合わない】ときの解法手順
- まず条件のない「その他の要素」を先に並べる。
- 並べた要素の両端および**「隙間(すきま)」**を確保する。
- 隣り合わせたくない要素を隙間に1人ずつ配置する($_nP_r$ を使用)。
【実践例題2】隣り合わない順列(3人の場合)
男子4人、女子3人の計7人が一列に並ぶとき、女子3人が互いに隣り合わない並び方は何通りあるか。
解答・解説
【イメージ】
Step 1: まず男子4人を並べる
男1 男2 男3 男4
Step 2: 隙間(★)を確認する(両端を含めて 5箇所)
★ 男1 ★ 男2 ★ 男3 ★ 男4 ★
- 条件のない「男子4人」を先に並べる$$4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24 \text{通り}$$
- 男子の間・両端にある「隙間 5箇所」に女子3人を当てはめる5箇所の隙間(★)から 3箇所を選んで女子3人を順番に並べる ので、順列 $_5P_3$ を使います。$$_5P_3 = 5 \times 4 \times 3 = 60 \text{通り}$$
- 積の法則で掛け合わせる$$24 \times 60 = \mathbf{1440 \text{通り}}$$
【答え】 1440通り
3. 解法まとめ比較
| 条件 | 解法キーワード | 計算の流れ |
| 隣り合う | セット化(束ねる) | (全体の塊の並び) $\times$ (セット内部の並び) |
| 隣り合わない | 隙間(すきま)に挿入 | (制約なしの並び) $\times$ (隙間への順列 $_nP_r$) |
4. まとめ
- 「隣り合う」 と言われたら $\to$ 1つの塊にして並べ、あとから内部の並び替えを掛ける!
- 「隣り合わない」 と言われたら $\to$ 関係ない方を先に並べ、両端と隙間に1人ずつ放り込む!
この2大テクニックを意識するだけで、条件付き順列の得点率は一気に跳ね上がります。
次回は、円形に並べるときの特有の考え方「第34回:円順列とじゅず順列の公式と解法」を解説します!
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