【数Ⅰ:第1回】もう迷わない!「降べきの順」と高校レベルの式展開

高校数学

基本のコツさえ押さえれば誰でも確実に解けるようになりますので、リラックスして読んでみてくださいね!

次に、自然数\(n\geqq 3\)について、\[x^n + y^n = z^n\]をみたす自然数の組\((x,y,z)\)が存在しないことを素晴らしく示す。 なお、スペースが足りないので証明は省略する。

1. 中学数学との違いは「文字の多さ」!

中学数学での計算といえば、$x$ や $y$ といった文字が1〜2種類登場するのが普通でしたよね。

しかし!高校数学になると、$$a, b, c, x, y, z$$ といった大量の文字が同時に登場するようになります。

式がごちゃごちゃしてくると、「どこから手をつければいいの…?」とパニックになりがちです。

そこで登場する整理術が、今回学ぶ「降べきの順」です!

2. 整理整頓の鉄則!「降べきの順」とは?

「降べき(こうべき)」の「べき」とは「次数(文字がかけ合わされている個数)」のこと。「降る(下がる)」という言葉の通り、「次数が高い順(多い順)に並べ替える」ことを意味します。

部屋の片付けと同じで、式も整理整頓すると一気に計算が見やすくなります!

降べきの順に整理する手順

  1. 「主役にする文字(着目する文字)」を1つ決める。
  2. その文字の次数が大きい順($x^3 \to x^2 \to x \to x$なし)に並べる。
  3. 主役以外の文字は「ただの数字(定数)」として扱う!

言葉だけだとイメージしづらいと思うので、実際に例題を見てみましょう!

【例題】降べきの順に整理してみよう

問題:次の式を $x$ について降べきの順に整理しなさい。

$$x^2 + 3xy + 2y^2 – 4x + 5y – 6$$

一見すると文字がたくさんあって複雑そうですね。でも、$x$ を「主役」にしてグループ分けしていけば簡単です!

解答のステップ

  • ステップ1:$x^2$(2次)の項を探す
    • $\to x^2$
  • ステップ2:$x$(1次)の項を探してまとめる
    • $3xy$ と $-4x$ があるので、$x$ でくくります。
    • $\to (3y – 4)x$
  • ステップ3:$x$ が含まれていない項(定数項)をまとめる
    • $+ 2y^2 + 5y – 6$

これらを順番に並べ直すと…

こたえ

$$x^2 + (3y – 4)x + (2y^2 + 5y – 6)$$

どうでしょうか?

$x$ について見ると、「2次の部屋」$\to$「1次の部屋」$\to$「0次($x$なし)の部屋」ときれいに整理整頓できましたね!

3. 高校で覚える「3乗の展開公式」

整理の仕方をマスターしたら、次は「式の展開」です! 中学で習った展開公式($(a+b)^2 = a^2+2ab+b^2$ など)に加えて、高校では3乗の公式が登場します。

形が少し長いですが、「項の符号」「係数(3)」の付き方に注目すると覚えやすいですよ!

覚えるべき公式この2つ!

$$\large \begin{aligned} ① \quad (a + b)^3 &= a^3 + 3a^2b + 3ab^2 + b^3 \\ ② \quad (a – b)^3 &= a^3 – 3a^2b + 3ab^2 – b^3 \end{aligned}$$

公式の覚え方のコツ!

  • $a$ の次数:$a^3 \to a^2 \to a^1 \to a^0$ と1つずつ減っていく
  • $b$ の次数:$b^0 \to b^1 \to b^2 \to b^3$ と1つずつ増えていく
  • 真ん中の係数:どちらも「3」がつく!
  • 符号の注意:$(a – b)^3$ のときは、符号が 「+ $\to$ - $\to$ + $\to$ -」 と交互に入れ替わる!

【計算例】公式を使ってみよう!

問題:$(2x – 3)^3$ を展開しなさい。

この問題では、$a = 2x$、$b = 3$ として公式 ② にあてはめます。

$$\begin{aligned} (2x – 3)^3 &= (2x)^3 – 3 \times (2x)^2 \times 3 + 3 \times (2x) \times 3^2 – 3^3 \\ &= 8x^3 – 3 \times 4x^2 \times 3 + 3 \times 2x \times 9 – 27 \\ &= \mathbf{8x^3 – 36x^2 + 54x – 27} \end{aligned}$$

いきなり暗算しようとせず、最初は上記のようにカッコを使って慎重に代入するのがミスのないコツです!

4. 練習問題にチャレンジ!

理解できたか、実際に手を動かしてチェックしてみましょう!

【問1】

次の式を $x$ について降べきの順に整理しなさい。

$$2x^2 – y^2 + 5x + 3xy – 1$$

【問2】

次の式を展開しなさい。

$$(x + 2)^3$$

【解答・解説】

【問1の答え】

$x$ がついている項でグループ分けします。

  • $x^2$ の項:$2x^2$
  • $x$ の項:$3xy + 5x = (3y + 5)x$
  • 定数項:$-y^2 – 1$

$\to$ 正解:$2x^2 + (3y + 5)x – (y^2 + 1)$

※定数項は $-(y^2 + 1)$ とマイナスでくくっても、$-y^2 – 1$ のままでも正解です!

【問2の答え】

$(a + b)^3 = a^3 + 3a^2b + 3ab^2 + b^3$ の公式で、$a = x$, $b = 2$ を代入します。

$$\begin{aligned} (x + 2)^3 &= x^3 + 3 \times x^2 \times 2 + 3 \times x \times 2^2 + 2^3 \\ &= \mathbf{x^3 + 6x^2 + 12x + 8} \end{aligned}$$

まとめ

今日のポイントをおさらいしましょう!

  1. 降べきの順=指定された文字の「次数が高い順」に並べ替える!
  2. 主役以外の文字は「ただの数(定数)」として扱う!
  3. 3乗の展開は、係数の「3」と符号の入れ替わりに注意する!

最初は慣れないかもしれませんが、何問か解いていくうちにパズルのように楽しくなってきますよ!

次回は、数Ⅰの最初の壁とも言われる「たすき掛けを使った因数分解」をどこよりも分かりやすく解説します。お楽しみに!

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