【数A:第4回】独立な試行と反復試行の確率|確率②(独立・従属・反復試行の公式)

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「『独立な試行』のときは、確率をただ掛け算するだけでいいんだっけ?」
「反復試行の公式($_n\text{C}_r p^r q^{n-r}$)の組み合わせ($\text{C}$)を掛ける理由がイマイチしっくりこない」

高校数学A「場合の数と確率」の第4回は、確率の計算で最も重要なテーマの一つである「独立な試行の乗法定理」と、同じ実験を何度も繰り返す「反復試行の確率」を徹底解説します!

試行同士の関係性を見抜き、複雑な確率の計算を一発で仕留める公式の仕組みをマスターしましょう!


1. 独立な試行と乗法定理

複数の試行を行うとき、前の試行の結果が後の試行の結果に影響を与えない関係を「独立(どくりつ)」といいます。

💡 【独立な試行の乗法定理】
事象 $A$ と事象 $B$ が独立であるとき、両方が同時に(または連続して)起こる確率 $P(A \cap B)$ は、それぞれの確率を「掛け合わせたもの」になります。
$$\mathbf{P(A \cap B) = P(A) \times P(B)}$$
※ 「元に戻す復元抽出のくじ引き」や「何度投げても確率が変わらないサイコロ・硬貨」はすべて独立な試行です。


2. 反復試行の確率(何回中何回成功するか)

同じ条件の試行を $n$ 回繰り返すとき、ある事象 $A$ がちょうど $r$ 回起こる確率を求める公式です(事象 $A$ が起きる確率を $p$、起きない確率を $q = 1-p$ とします)。

💡 【反復試行の確率公式】
$$P = \mathbf{_n\text{C}_r p^r q^{n-r}}$$
【公式の構造の秘密】
1. $_n\text{C}_r$: 「$n$ 回のうち、どこの $r$ 回で成功が起きるか」の順番のパターン数。
2. $p^r$: 成功する $r$ 回分の確率の掛け算。
3. $q^{n-r}$: 残りの $(n-r)$ 回が失敗する確率の掛け算。


3. 【実践例題】独立・反復試行の演習

【例題1】独立な試行の確率

A の的当ての的中率が $\frac{3}{5}$、B の的当ての的中率が払 $\frac{1}{2}$ である。2人が同時に 1 回ずつ的を撃つとき、次のような確率を求めよ。
(1) 2人とも的中する確率
(2) 少なくとも 1 人が的中する確率
解答・解説を表示する(1) 2人とも的中する確率
A と B の的打ちはお互いに影響を与えない(独立な試行)ため、乗法定理(掛け算)を用います: $$\frac{3}{5} \times \frac{1}{2} = \mathbf{\frac{3}{10}}$$(2) 少なくとも 1 人が的中する確率
「少なくとも 1 人」なので、余事象(2人とも外れる)を利用します。 A が外れる確率:$1 – \frac{3}{5} = \frac{2}{5}$ B が外れる確率:$1 – \frac{1}{2} = \frac{1}{2}$ 2人とも外れる確率:$\frac{2}{5} \times \frac{1}{2} = \frac{2}{10} = \frac{1}{5}$ 求める確率は $1$ から引き算します: $$1 – \frac{1}{5} = \mathbf{\frac{4}{5}}$$

【例題2】反復試行の確率公式の適用

1 個のサイコロを 5 回投げるとき、3 の倍数の目がちょうど 3 回出る確率を求めよ。 解答・解説を表示する1. 1回の試行における確率を確認する サイコロの目の総数:6通り 3 の倍数(3, 6)の目が出る確率 $p$:$\frac{2}{6} = \frac{1}{3}$ 出ない確率 $q$:$1 – \frac{1}{3} = \frac{2}{3}$ 2. 反復試行の公式に当てはめる
試行回数 $n = 5$、成功回数 $r = 3$ であるため: $$P = _5\text{C}_3 \left(\frac{1}{3}\right)^3 \left(\frac{2}{3}\right)^{5-3}$$ $$= 10 \times \left(\frac{1}{27}\right) \times \left(\frac{4}{9}\right)$$ $$= 10 \times \frac{4}{243} = \mathbf{\frac{40}{243}}$$


4. まとめ

  • 独立な試行: 互いに影響しないときは、確率をそのまま掛け算(乗法定理)する!
  • 反復試行: 「$n$ 回中 $r$ 回起きる」を見たら、$_n\text{C}_r p^r q^{n-r}$ の公式を思い出す!
  • 公式の意味: 「どこの回で起きるかの組合せ($\text{C}$)」×「起きる確率の積」×「起きない確率の積」の 3 点セット!

独立な試行と反復試行の仕組みがすっきりと整理できました!

次回はスキンシップを広げた「【数A:第5回】条件付き確率と乗法定理|確率③(条件付き確率・原因の確率)」を解説します!

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