【数Ⅰ:第27回】データの分析入門!代表値(平均値・中央値・最頻値)と度数分布表を徹底解説

高校数学

「データの分析って、中学でやった平均値や中央値の復習じゃないの?」

「度数分布表から平均値を出す計算で、階級値ってどう使うんだっけ?」

高校数学Ⅰのラストを飾る第5章「データの分析」がいよいよスタートします!

この章は計算自体はシンプルですが、共通テストや定期テストでは「言葉の正確な定義」や「表の読み取り能力」が強く問われる分野です。

今回は、データの集団の特徴を1つの数値で表す「代表値(平均値・中央値・最頻値)」の基本から、「度数分布表を用いた平均値・中央値の求め方」まで分かりやすく徹底解説します!

1. データを代表する3つの値「代表値」とは?

たくさんのデータを分析するとき、そのデータ全体の傾向や特徴を1つの数値で表したものを「代表値(だいひょうち)」と呼びます。

主な代表値は次の3つです。

代表値の名前読み方意味・定義
平均値へいきんちすべてのデータの値を足して、データの総数で割った値
中央値(メジアン)ちゅううちデータを小さい順に並べたとき、中央にくる値
最頻値(モード)さいひんちデータの中で最も頻繁に現れる(度数が最も多い)値

それぞれの特徴と注意点を詳しく見ていきましょう。

2. 3つの代表値の注意点と選び方

① 平均値(Mean)

  • 特徴:すべてのデータを均等にならした値。
  • 注意点:1つだけ飛び抜けて大きい値や小さい値(外れ値)があると、大きく引っ張られてしまう欠点があります。

② 中央値(メジアン / Median)

  • 特徴:データを大きさ順に並べたときの真ん中の値。外れ値の影響を受けにくいのがメリットです。
  • データの個数($n$)による求め方の違い
    • データが奇数個の場合:ぴったり真ん中のデータが存在します。(例:5個のデータなら3番目の値)
    • データが偶数個の場合:真ん中のデータが2つ存在するため、中央の2つのデータの平均値をとります。(例:6個のデータなら3番目と4番目の値の平均)

③ 最頻値(モード / Mode)

  • 特徴:最も多く現れるデータ(人気投票の1位のようなもの)。
  • 注意点:データの中で最も登場回数が多い値を答えます。「個数」ではなく「データそのものの値」を答える点に注意しましょう。また、最も多い値が複数ある場合は、最頻値が複数存在することもあります

3. 度数分布表から求める代表値(階級値の活用)

個々のデータが手元になく、グループごとにまとめられた「度数分布表」から平均値や最頻値を求めるときは、各階級の真ん中の値である「階級値(かいきゅうち)」を使います。

💡 階級値とは?

その階級の「階級の幅の真ん中の値」。

(例:$10\text{g}$ 以上 $20\text{g}$ 未満の階級なら、階級値は $\frac{10 + 20}{2} = 15\text{g}$)

度数分布表での計算ルール

  • 平均値: $\frac{\text{(階級値 } \times \text{ 度数)の合計}}{\text{度数の合計}}$
  • 最頻値度数が最も多い階級の「階級値」
  • 中央値の含まれる階級: 全度数の半分の位置にあたるデータが含まれる階級

4. 【実践】例題で解き方を押さえる

【例題1】個別データから中央値と最頻値を求める

次のデータは、ある生徒8人の小テストの点数(点)である。

$6, \quad 8, \quad 4, \quad 7, \quad 8, \quad 10, \quad 5, \quad 8$

このデータの中央値と最頻値を求めよ。

解答・解説

1. データを小さい順に並べ替えます。

$$4, \quad 5, \quad 6, \quad \mathbf{7}, \quad \mathbf{8}, \quad 8, \quad 8, \quad 10$$

2. 中央値を求める

データの個数は $8$ 個(偶数個)なので、中央に位置するのは 4番目の「7」5番目の「8」 です。

この2つの平均をとります:

$$\text{中央値} = \frac{7 + 8}{2} = \mathbf{7.5 \text{点}}$$

3. 最頻値を求める

最も多く現れる値は「8」(3回登場)です。

$$\text{最頻値} = \mathbf{8 \text{点}}$$

【答え】 中央値:7.5点、最頻値:8点

【例題2】度数分布表から平均値と最頻値を求める

次の度数分布表は、あるクラス20人のハンドボール投げの記録である。

この表から、平均値と最頻値を求めよ。

階級(m)度数(人)
$10$ 以上 $14$ 未満$2$
$14$ 以上 $18$ 未満$6$
$18$ 以上 $22$ 未満$8$
$22$ 以上 $26$ 未満$4$
$20$

解答・解説

1. 各階級の「階級値」と「階級値 $\times$ 度数」を計算して表を埋めます。

  • $10 \sim 14$ の階級値 $= 12$ $\implies 12 \times 2 = 24$
  • $14 \sim 18$ の階級値 $= 16$ $\implies 16 \times 6 = 96$
  • $18 \sim 22$ の階級値 $= 20$ $\implies 20 \times 8 = 160$
  • $22 \sim 26$ の階級値 $= 24$ $\implies 24 \times 4 = 96$

(積の合計 $= 24 + 96 + 160 + 96 = 376$)

2. 平均値を計算する

$$\text{平均値} = \frac{376}{20} = \mathbf{18.8 \text{m}}$$

3. 最頻値を求める

最も度数が多い階級は「$18$ 以上 $22$ 未満」(度数8人)です。

この階級の階級値を答えます:

$$\text{最頻値} = \mathbf{20 \text{m}}$$

【答え】 平均値:18.8m、最頻値:20m

5. まとめ

  • 3つの代表値のポイント
    • 平均値:全体の合計 $\div$ 個数(外れ値に弱い)
    • 中央値:小さい順に並べた真ん中(偶数個のときは中央2つの平均)
    • 最頻値:一番多く出ている値
  • 度数分布表からの計算
    • 平均値や最頻値は、階級の真ん中の値である「階級値」を使って計算する!

次回は、データの散らばり具合を数値化する「第28回:四分位数(しぶんいすう)と箱ひげ図」を解説します!

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