【数Ⅰ:第34回】円順列とじゅず順列の公式と解法|(n-1)! や 2 で割る理由を徹底解説!

高校数学

「円順列の公式がなぜ $(n-1)!$ になるのか分からない…」

「じゅず順列で『2で割るとき』と『割らないとき』の違いは?」

直線上に並べる通常の順列とは異なり、円形に並べたり首飾りのようにひっくり返したりする場合、回転させて重なる並び方をどう処理するかが大きなポイントになります。

今回は、公式をただ暗記するのではなく、「なぜその計算になるのか?」という根本的な仕組み(固定の考え方・裏返しの考え方)から丁寧にお伝えします!

1. 円順列(Circular Permutation)とは?

異なる $n$ 個のものを円形に並べるときの並べ方を円順列と呼びます。

直線に並べる場合と大きく異なるのは、「回転させて同じになる並び方は、1通りとして数える」という点です。

  【回転すると同じ並びの例】
        A                  C                  B
      / \              / \              / \
     C     B    ⇒      B     A    ⇒      A     C

上記の3つは、テーブルをくるっと回すとすべて同じ位置関係(Aの右隣にB、左隣にC)になるため、別々ではなく「1通り」としてカウントします。

2. 円順列の公式と「1人を固定する」考え方

💡 【円順列の公式】

異なる $n$ 個のものを円形に並べる場合の数は、

$$\mathbf{(n – 1)! \quad \text{通り}}$$

なぜ $(n-1)!$ になるの?(固定のテクニック)

円順列を考えるときの最強のテクニックが「誰か1人を特等席に固定する」という考え方です。

例えば、4人(A, B, C, D)で円卓を囲む場合を考えてみましょう。

  1. まず A さんをどこでも良いので座らせて固定する(1通り)円卓では基準がないため、A さんがどこに座っても回転すれば同じです。そこで A さんを上座にガッチリ固定して基準を作ります。
  2. 残りの 3人(B, C, D)の位置を決めるA さんという基準ができたため、ここからは「A の右隣」「A の向かい」というように直線の並べ替えと同じになります。
  3. 計算残りの 3人を並べ替えるので、$$(4 – 1)! = 3! = 3 \times 2 \times 1 = \mathbf{6 \text{通り}}$$

3. じゅず順列(Necklace Problem)とは?

異なる $n$ 個の玉に穴をあけ、紐を通した「首飾り(数珠・ネックレス)」を作る場合の数をじゅず順列と呼びます。

円順列との違いは、「裏返して重なる並び方も 1通りとみなす」ことです。

  【表】             【ひっくり返す】
      A                  A
    / \              / \       ⇒  【裏】
   B     C            C     B

ひっくり返す(裏返す)と右回りと左回りが入れ替わるため、円順列の並び方が2パターンずつペア(表裏一体)になります。

💡 【じゅず順列の公式】

異なる $n$ 個のものを首飾りのように並べる場合の数は、

$$\mathbf{\frac{(n – 1)!}{2} \quad \text{通り}}$$

【計算例】

赤・青・黄・緑・白の 5色の異なる玉をつないで輪を作る場合:

$$\frac{(5 – 1)!}{2} = \frac{4!}{2} = \frac{24}{2} = \mathbf{12 \text{通り}}$$

4. 【実践例題】円順列の解法パターン

定期テストで差がつく応用に挑戦してみましょう!

【例題】男子4人・女子2人の円順列(条件つき)

男子4人、女子2人の計6人が円卓を囲んで座るとき、女子2人が隣り合う座り方は何通りあるか。

解答・解説

第33回で学んだ「隣り合うものは1つのセットにする」テクニックと、円順列の公式を組み合わせます。

  1. 女子2人を1つのセット(塊)とみなす「女子セット1個 + 男子4人 = 計5つの塊」を円形に並べると考えます。円順列の公式より:$$(5 – 1)! = 4! = 24 \text{通り}$$
  2. 女子セット内部の並び替えを掛ける女子2人の左右の入れ替えが $2! = 2$ 通りあります。
  3. 積の法則で計算する$$24 \times 2 = \mathbf{48 \text{通り}}$$

【答え】 48通り

5. まとめ

種類特徴計算公式
円順列回転して重なるものは1通り$(n – 1)!$
じゅず順列ひっくり返して(裏返して)重なるものは1通り$\dfrac{(n – 1)!}{2}$
  • 円順列は「1人を固定して直線の並びにする」と考えると理解しやすい!
  • じゅず順列は「裏返しができるか(立体的にひっくり返せるか)」で判断する!

次回は、同じものを複数回使ってよい場合の並べ方「第35回:重複順列の解法と $\pi$ (パイ)の意味」を解説します!

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