【数A:第13回】2つの円の位置関係と共通接線|半径と中心間距離 d の条件まとめ&長さの計算問題を解説!

数学A

「2つの円の位置関係って、条件の式が多くて覚えきれない……」
「共通接線の長さを求める問題、どこに直角三角形を作ればいいか分からない!」

高校数学A「図形の性質(平面図形)」の第11回は、2つの円が重ね合わさる様子と、そこに引かれる共通の接線に関する「2つの円の位置関係と共通接線」を解説します!

位置関係の5つのパターンは丸暗記するのではなく「2つの円を引き離していくイメージ」で整理すれば一発で理解できます。また、共通接線の長さを求める計算テクニックも併せてマスターしましょう!


1. 2つの円の位置関係(5つのパターン)

半径 $R, r$(ただし $R > r$)の2つの円の中心間の距離を $d$ とすると、円の位置関係は以下の 5 つに分類されます。共通接線の本数と一緒に押さえるのがコツです。

位置関係中心間距離 $d$ と半径の関係共通接線の本数
① 互いに外部にある$\mathbf{d > R + r}$4 本(共通外接線2本+共通内接線2本)
② 外接する(外側で接する)$\mathbf{d = R + r}$3 本
③ 2 点で交わる$\mathbf{R – r < d < R + r}$2 本
④ 内接する(内側で接する)$\mathbf{d = R – r}$1 本
⑤ 一方が他方を含む$\mathbf{d < R – r}$0 本

覚え方のコツ:
境界線となるのは「外接($d = R + r$)」と「内接($d = R – r$)」の2つです!
この2つの状態を基準にして、$d$ がそれより大きいか・間にあるか・小さいかで整理しましょう。


2. 共通接線の長さを求める解法のカギ

2つの円に同時に接する直線(共通接線)の接点間の長さを求めるときは、「中心を結ぶ線分(斜辺 $d$)を斜辺とする直角三角形を作る」のが鉄則です。

💡 【共通接線の長さの求め方】
1. 2つの円の中心 $O_1, O_2$ と接点をつなぎ、接線との垂直関係($90^\circ$)を作る。
2. 小さい方の円の中心から、大きい方の円の半径に向けて平行線を引く。
3. 三平方の定理を適用する:

  • 共通外接線の長さ $L$: 半径の「差」を利用 $\Rightarrow L = \sqrt{d^2 – (R – r)^2}$
  • 共通内接線の長さ $l$: 半径の「和」を利用 $\Rightarrow l = \sqrt{d^2 – (R + r)^2}$

3. 【実践例題】位置関係と共通接線の問題

【例題1】2つの円の位置関係の判定(基本)

半径 $7$ の円 $O$ と、半径 $3$ の円 $O’$ がある。中心間の距離 $d$ が以下の場合のとき、2つの円の位置関係を答えよ。
(1) $d = 11$      (2) $d = 10$      (3) $d = 5$ 解答・解説を表示する

1. 半径の和と差をあらかじめ計算する
$R = 7, r = 3$ より:
半径の和:$R + r = 7 + 3 = 10$
半径の差:$R – r = 7 – 3 = 4$

2. 与えられた $d$ の値と比較する
(1) $d = 11 > 10$ ($d > R + r$) より、【互いに外部にある】
(2) $d = 10$ ($d = R + r$) より、【外接する】
(3) $4 < d = 5 < 10$ ($R – r < d < R + r$) より、【2点で交わる】

【例題2】共通外接線の長さ(応用)

半径がそれぞれ $5$ と $2$ である 2 つの円 $O, O’$ があり、中心間の距離 $OO’ = 10$ である。この 2 つの円の共通外接線と 2 つの円との接点をそれぞれ $A, B$ とするとき、線分 $AB$ の長さを求めよ。 解答・解説を表示する

1. 補助線を引いて直角三角形を作る
点 $O’$ から半径 $OA$ に下ろした垂線の足を $H$ とします。
四角形 $ABO’H$ は長方形となるため、$AH = O’B = 2$、および $OH = OA – AH = 5 – 2 = 3$ となります。
また、$AB = O’H$ です。

2. 直角三角形 $\triangle OHO’$ に三平方の定理を適用する
$\angle OHO’ = 90^\circ$ の直角三角形において、斜辺 $OO’ = 10$, $OH = 3$ なので:

$$O’H^2 + OH^2 = OO’^2$$
$$O’H^2 + 3^2 = 10^2$$
$$O’H^2 + 9 = 100$$
$$O’H^2 = 91$$

$O’H > 0$(長さ)より:

$$O’H = \sqrt{91}$$

$AB = O’H$ なので、$AB = \sqrt{91}$ となります。

【答え】 $\mathbf{AB = \sqrt{91}}$


4. まとめ

  • 位置関係の基準: 外接($d = R + r$)と内接($d = R – r$)の2つをまず書き出す!
  • 接線の長さ: 小さい円の中心から平行線を引いて直角三角形を作る
  • 外接線と内接線: 外接線は半径の「差($R – r$)」、内接線は半径の「和($R + r$)」を使って三平方の定理!

次回は、平面図形分野の締めくくりとなる「【数A:第12回】作図可能性と基本作図|垂直二等分線・角の二等分線・平方根の作図」を解説します!

コメント