【数A:第14回】空間図形_空間における直線と平面の位置関係|平行・垂直の決定条件とねじれの位置を完全理解!

数学A

「空間図形になると急に見取り図が描けなくなって難しく感じる……」
「『ねじれの位置』ってどう探せばいいの? 平面と直線の垂直条件って何だっけ?」

今回からは、高校数学A「図形の性質」の新しい章である【空間図形編】がスタートします! 第13回(空間図形 第1回)は、すべての空間立体の基礎となる「空間における直線と平面の位置関係」を解説します。

平面図形(2次元)から空間(3次元)に世界が広がることで、平面にはなかった「ねじれの位置」が登場します。頭の中で直方体をイメージしながら、確実に位置関係と垂直・平行の判定条件を整理していきましょう!


1. 空間における「2 直線の位置関係」

空間内にある異なる 2 本の直線 $l, m$ の位置関係は、以下の 3 パターンに分類されます。

位置関係交点の数同じ平面上にあるか
① 1 点で交わる1 個ある(同一平面を定める)
② 平行である($l // m$)0 個ある(同一平面を定める)
③ ねじれの位置にある0 個ない(同一平面上に存在しない)

💡 ねじれの位置の探し方:
基準となる直線に対して、「交わっている直線」と「平行な直線」をすべて除外します。残った直線がすべて「ねじれの位置」になります!


2. 空間における「直線と平面」・「2 平面」の位置関係

直線 $l$ と平面 $\alpha$ の位置関係

  • 含まれる:直線 $l$ 上のすべての点が平面 $\alpha$ 上にある。
  • 1 点で交わる:1 点だけで突き抜ける。
  • 平行である($l // \alpha$):交点を共有しない。

2 平面 $\alpha, \beta$ の位置関係

  • 交わる:1 つの直線(交線)を共有して交わる。
  • 平行である($\alpha // \beta$):交点を共有しない。

3. 直線と平面の「垂直条件」(超重要!)

空間内で「直線 $l$ が平面 $\alpha$ に垂直である($l \perp \alpha$)」と言うためには、平面上のすべての直線と垂直であることを意味します。しかし、実際の問題で判定するときは次の定理を使います。

💡 【直線と平面の垂直条件】
直線 $l$ が、平面 $\alpha$ 上の交わる 2 直線 $m, n$ の双方と垂直であるとき、直線 $l$ は平面 $\alpha$ に垂直である。 $$\mathbf{l \perp m \quad \text{かつ} \quad l \perp n \quad \Rightarrow \quad l \perp \alpha}$$

ポイント:
たった 1 本の直線と垂直なだけでは、直線は平面上で倒れてしまう可能性があります。「交わる 2 本の線」と垂直であって初めて、平面に対してまっすぐ立ち上がることができます!


4. 【実践例題】直方体を用いた位置関係の決定

【例題1】ねじれの位置の特定

直方体 $ABCD-EFGH$ において、辺 $AB$ と「ねじれの位置」にある辺をすべて挙げよ。 解答・解説を表示する

1. 辺 $AB$ と「交わる辺」を除外する
端点 $A, B$ で交わる辺:辺 $AD$, 辺 $AE$, 辺 $BC$, 辺 $BF$

2. 辺 $AB$ と「平行な辺」を除外する
同じ向きの辺:辺 $DC$, 辺 $EF$, 辺 $HG$

3. 残った辺(ねじれの位置)をピックアップする
全 12 辺から、自身($AB$)および上記の 7 辺を除いた残りの 4 辺が答えです。

【答え】 辺 $CG$, 辺 $DH$, 辺 $EH$, 辺 $FG$

【例題2】直線と平面の垂直の判定

正四面体 $A-BCD$ の辺 $BC$ の中点を $M$ とする。
(1) $BC \perp AM$ かつ $BC \perp DM$ であることを示せ。
(2) $BC \perp$ 平面 $AMD$ であることを示せ。 解答・解説を表示する

(1) の解答・解説
正四面体のすべての面は正三角形です。
$\triangle ABC$ は正三角形なので、頂点 $A$ から底辺 $BC$ の中点 $M$ へ結んだ中線 $AM$ は底辺と垂直になります($BC \perp AM$)。
同様に、$\triangle DBC$ も正三角形なので、$BC \perp DM$ となります。【証明終】

(2) の解答・解説
(1) より、直線 $BC$ は平面 $AMD$ 上にある 2 直線 $AM$ と $DM$ の両方に垂直です。
点 $M$ で交わる 2 直線 $AM, DM$ と垂直であるため、直線と平面の垂直条件より、直線 $BC$ は平面 $AMD$ 全体と垂直になります($BC \perp \text{平面 } AMD$)。【証明終】


5. まとめ

  • ねじれの位置: 同一平面上にない 2 直線(「交わらない」かつ「平行でない」)。
  • ねじれの探し方: 「交わる線」と「平行な線」を削除して消去法で探す!
  • 平面との垂直条件: 平面上の「交わる 2 直線」と垂直であることを示す。

空間での位置関係と垂直条件を掴んだら、次は空間図形で最も有名かつ強力な定理へ進みます!

次回は「【数A:第14回】三垂線の定理|空間の垂直を解き明かす3つのパターンと証明」を解説します!

コメント