「$_nP_r$ と $_nC_r$ って結局何が違うの?」
「$_nC_r = {_nC_{n-r}}$ の性質ってどういうときに使うの?」
ここまで順列($P$)や階乗($!$)を学んできましたが、今回学ぶ「組み合わせ(Combination)」は、場合の数の分野で最も登場頻度が高い超重要テーマです!
順列 $P$ と組み合わせ $C$ の違いを曖昧にしたまま計算してしまうと、確率や場合の数の問題で大きな失点につながってしまいます。
今回は、$P$ と $C$ の決定的な違いから、$_nC_r$ の計算公式、さらに計算が一瞬でラクになる重要性質 $_nC_r = {_nC_{n-r}}$ まで分かりやすく徹底解説します!
1. 順列 $P$ と組み合わせ $C$ の違いとは?
一番大切なポイントを一言で言うと、「順番(並び順)を気にするか・気にしないか」の違いです。
- 順列 $_nP_r$(Permutation):異なる $n$ 個から $r$ 個を選んで 「一列に並べる」 (並べ替えたら別のパターン)
- 組み合わせ $_nC_r$(Combination):異なる $n$ 個から $r$ 個を 「選ぶだけ(グループを作る)」 (順番は関係ない)
💡具体例で比べる $P$ と $C$
A, B, C の3人から2人を選ぶ場面で考えてみましょう。
- 順列 $_3P_2$ の場合(「リレーの第1走者・第2走者」を決める)
- (A, B) と (B, A) は走る順番が違うので「別々(2通り)」として数えます。
- 答え:$_3P_2 = 3 \times 2 = \mathbf{6 \text{通り}}$
- 組み合わせ $_3C_2$ の場合(「掃除当番の2人」を選ぶ)
- A と B が選ばれれば、(A, B) でも (B, A) でも「同じペア(1通り)」です。
- 答え:$_3C_2 = \mathbf{3 \text{通り}}$
2. 組み合わせ $_nC_r$ の計算公式
💡 【組み合わせの公式】
異なる $n$ 個のものから $r$ 個を選ぶ場合の数は、
$$\mathbf{_nC_r = \frac{_nP_r}{r!} = \frac{n!}{r!(n-r)!}}$$
なぜ $r!$ で割るの?(公式の成り立ち)
組み合わせは「選んだ $r$ 個の並び順を無視する」計算です。
選んだ $r$ 個の並べ替え方は $r!$ 通り あります。
順列 $_nP_r$ の計算結果には、この「同じメンバーの並び替え $r!$ 通り」が余分に含まれているため、$r!$ で割ることで重複を消しているのです!
【実際の計算手順】
分母は $1$ から順に $r$ 個、分子は $n$ から順に小さくして $r$ 個掛けて割り算します。
$$\text{【計算例】} \quad _5C_3 = \frac{5 \times 4 \times 3}{3 \times 2 \times 1} = \mathbf{10}$$
- 分子:$5$ からスタートして $3$ 個掛ける($_5P_3$)
- 分母:$3$ からスタートして $1$ まで掛ける($3!$)
3. 【超便利】覚えておくべき $C$ の重要性質
組み合わせ $C$ の計算には、知っておくと計算スピードが激変する重要な性質があります。
性質①: $_nC_r = {_nC_{n-r}}$ (選ばない方を決める)
$$\mathbf{_nC_r = {_nC_{n-r}}}$$
【イメージ】
10人の中からチームを作る3人を選ぶ($_nC_r$)ことは、
選ばれない落選者7人を決める(${_nC_{n-r}}$)ことと全く同じ!
この性質は、右下の数字($r$)が大きいときに威力を発揮します。
- $_nC_r$ をそのまま計算する場合:$$_8C_6 = \frac{8 \times 7 \times 6 \times 5 \times 4 \times 3}{6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} \quad \text{(計算が大変!)}$$
- 性質 $_nC_r = {_nC_{n-r}}$ を使う場合:$8 – 6 = 2$ なので、$_8C_6 = {_8C_2}$ と変換できます!$$_8C_2 = \frac{8 \times 7}{2 \times 1} = \mathbf{28} \quad \text{(一瞬で解ける!)}$$
性質②:特別な値($r = 0, n$ のとき)
- $_nC_n = 1$ ($n$ 個から $n$ 個全部選ぶのは 1通り)
- $_nC_0 = 1$ (1個も選ばないという選び方も 1通りと約束する)
- $_nC_1 = n$ ($n$ 個から 1個選ぶのは $n$ 通り)
4. 【実践例題】組み合わせの基本パターン
【例題1】チームの選抜(基本)
男子6人、女子4人のグループがある。ここから委員を 3人選ぶとき、選び方は何通りあるか。
解答・解説
役職や順番は関係なく「ただ3人を選ぶ」ので、組み合わせ $C$ を使います。
グループ全体は $6 + 4 = 10 \text{人}$ です。
$$_{10}C_3 = \frac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1} = \mathbf{120 \text{通り}}$$
【答え】 120通り
【例題2】男子・女子からそれぞれ選ぶ(条件つき)
男子6人、女子4人のグループがある。ここから男子2人、女子1人を選ぶとき、選び方は何通りあるか。
解答・解説
「男子から選ぶ」作業と「女子から選ぶ」作業を別々に計算し、積の法則で掛け合わせます。
- 男子6人から2人を選ぶ$$_6C_2 = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15 \text{通り}$$
- 女子4人から1人を選ぶ$$_4C_1 = 4 \text{通り}$$
- 積の法則で掛け合わせる$$15 \times 4 = \mathbf{60 \text{通り}}$$
【答え】 60通り
5. まとめ
- 順列 $P$:順番が関係ある(一列に並べる・リレーの走者決め)
- 組み合わせ $C$:順番が関係ない(選ぶだけ・当番決め)
- 公式: $\mathbf{_nC_r = \frac{_nP_r}{r!}}$
- 短縮テクニック: $r$ の数字が大きいときは $_nC_r = {_nC_{n-r}}$ を使って数字を小さくして計算!
組み合わせ $C$ の計算に慣れると、場合の数だけでなく「確率」の分野もスムーズに解けるようになります。
次回は、組み合わせの超重要応用パターン「第38回:組分け問題の解法テクニック(区別がある・ないの判定)」を解説します!
参考PR
- 安さ&予備校級の講義動画なら 👉 [スタディサプリ高校講座]
- 定期テスト&推薦入試対策なら 👉 [進研ゼミ高校講座]
- 難関大突破&記述・添削なら 👉 [Z会の通信教育]
コメント