【数学C】2-1-1 複素数平面とは?絶対値・偏角・共役複素数の基本と図形的な意味

数学C

数学Ⅱで「虚数 $i$($i^2 = -1$)」を学んだときは、方程式の解として抽象的な存在だった複素数。

数学Cの「複素数平面(ガウス平面)」では、この複素数を座標平面上の「点」や「ベクトル」として視覚的に捉え直すことで、図形問題や方程式の解法を劇的にスッキリさせます。

この記事では、複素数平面の基本座標の捉え方から、絶対値・偏角・共役複素数の意味と計算のコツをわかりやすく解説します!

1. 複素数平面(ガウス平面)とは?

通常の座標平面では $x$ 軸と $y$ 軸に実数を対応させますが、複素数平面では次のように軸を割り当てます。

  • $x$ 軸(実軸): 複素数の「実部」を表す軸
  • $y$ 軸(虚軸): 複素数の「虚部($i$ の係数)」を表す軸

これにより、複素数 $z = x + iy$ は、座標平面上の点 $P(x, y)$ または原点からの位置ベクトル $\vec{OP}$ と完全に1対1で対応することになります。

2. 共役複素数(きょうやくふくそすう)の図形的な意味

複素数 $z = x + iy$ に対して、虚部の符号を反転させた $z = x – iy$ を共役複素数($\bar{z}$)と呼びます。

図形的な位置づけ

  • $z$ と $\bar{z}$ は、「実軸($x$ 軸)に関して対称な点」になります。

よく使う重要性質

  1. $z + \bar{z} = 2x$ (実数になる)
  2. $z\bar{z} = x^2 + y^2$ (実数になり、後述の絶対値の2乗と一致する)
  3. $\overline{z_1 + z_2} = \bar{z}_1 + \bar{z}_2$

3. 複素数の「絶対値」とは?(原点からの距離)

実数の絶対値は「数直線上の原点からの距離」でしたが、複素数平面における絶対値 $\vert{}z\vert{}$ も全く同じ意味を持ちます。

絶対値の公式

複素数 $z = x + iy$ の絶対値 $\vert{}z\vert{}$ は、三平方の定理より次のように定義されます。

$$\vert{}z\vert{} = \sqrt{x^2 + y^2}$$

これは、複素数平面上で「原点 $O$ から点 $z$ までの距離」を表しています。また、先ほどの共役複素数を使うと $\vert{}z\vert{}^2 = z\bar{z}$ と表せるのも超重要テクニックです。

4. 偏角(へんかく:$\arg z$)とは?

複素数 $z$ を原点からの位置ベクトルと見たとき、「実軸の正の向きから反時計回りに測った回転角度」をその複素数の偏角(argument)と呼び、$\arg z$ で表します。

  • $z = x + iy$ のとき、$\cos\theta = \frac{x}{\vert{}z\vert{}}, \ \sin\theta = \frac{y}{\vert{}z\vert{}}$ となります。
  • この絶対値 $r$ と偏角 $\theta$ を組み合わせた $z = r(\cos\theta + i\sin\theta)$ という表現を「極形式(きょくけいしき)」と呼び、掛け算や回転移動を考えるときに最強の武器になります。

5. まとめ:複素数平面の第一歩の鉄則

  1. 複素数 $z = x + iy$ は、平面上の「点 $(x, y)$」または「位置ベクトル」として視覚化する。
  2. 共役複素数 $\bar{z}$ は「実軸対称」、絶対値 $\vert{}z\vert{}$ は「原点からの距離($\sqrt{x^2+y^2}$)」。
  3. 偏角 $\theta$ は「実軸からの回転角度」を表し、次の極形式・回転移動の議論へとつながる。

ここがクリアできたら、次は複素数のかけ算・割り算の幾何学的意味である「ド・モアブルの定理と回転移動」へと進みましょう!

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