【数学B】1-4: 和の記号 Σ(シグマ)の基本と計算ルールを分かりやすく解説!

数学B

数列の学習が進むと、足し算の式「 a1​+a2​+a3​+⋯+an​ 」を毎回長く書くのが大変になってきます。

そこで登場するのが、ギリシャ文字の ∑(シグマ) です!

「ギリシャ文字が出てきて難しそう…」と身構えてしまう人も多いですが、意味さえ分かれば「足し算をコンパクトにまとめるための記号」に過ぎません。

この記事では、∑ 記号の意味から、絶対に覚えるべき公式、計算ルールまで分かりやすく解説します!

1. Σ 記号の意味と役割

∑(シグマ)は、「指定された範囲の項をすべて足し合わせる」という命令を表す記号です(英語の Sum の頭文字 S に対応するギリシャ文字)。

基本形は次のように書きます。

k=1∑n​ak​=a1​+a2​+a3​+⋯+an​

この記号の上下左右についている文字・数字には、それぞれ次のような役割があります。

Plaintext

       第 n 項まで足す(終わりの番号)
           │
         n ┴
         Σ  a_k ─── 一般項(k の式)
        k=1 ┬
           │
       k = 1 からスタート(最初の番号)

つまり、「一般項 ak​ の k に 1,2,3,…,n を順番に代入して、全部足し算しなさい!」という意味になります。

例:

∑k=15​(2k−1) ➔ k に 1 から 5 を代入して足す

=(2⋅1−1)+(2⋅2−1)+(2⋅3−1)+(2⋅4−1)+(2⋅5−1)

=1+3+5+7+9=25

2. 絶対に覚えるべき基本公式

∑ の計算を爆速で行うために、次の4つの基本公式を絶対に暗記しましょう!

\begin{array}{\|c\|c\|l\|} \hline \text{種類} & \text{公式} & \text{意味・イメージ} \\ \hline \text{定数 } c & \displaystyle \sum_{k=1}^{n} c = \mathbf{cn} & \text{定数 } c \text{ を } n \text{ 個足す(}c + c + \dots + c\text{)} \\ \hline k \text{ の1次式} & \displaystyle \sum_{k=1}^{n} k = \mathbf{\frac{1}{2}n(n + 1)} & 1 + 2 + 3 + \dots + n \text{(等差数列の和)} \\ \hline k^2 \text{ の2次式} & \displaystyle \sum_{k=1}^{n} k^2 = \mathbf{\frac{1}{6}n(n + 1)(2n + 1)} & 1^2 + 2^2 + 3^2 + \dots + n^2 \\ \hline k^3 \text{ の3次式} & \displaystyle \sum_{k=1}^{n} k^3 = \mathbf{\left\{ \frac{1}{2}n(n + 1) \right\}^2} & 1^3 + 2^3 + 3^3 + \dots + n^3 \text{(}k\text{の公式の自乗!)} \\ \hline \end{array}

💡 超おすすめの覚え方

  • k2 の公式の分子に出てくる (2n+1) は、前ふたつの因数 n と (n+1) を足したものになっています!( n+(n+1)=2n+1 )
  • k3 の公式は、k の公式全体をカッコで囲んで 2 乗するだけです!

3. Σ の計算性質(定数倍と和・差)

∑ は、足し算・引き算や定数倍(係数)に対してバラバラに分解して計算できるという性質を持っています。

  1. 定数倍は外に出せる!k=1∑n​c⋅ak​=ck=1∑n​ak​
  2. 和・差はバラバラに分けられる!k=1∑n​(ak​±bk​)=k=1∑n​ak​±k=1∑n​bk​

4. 例題で解き方をマスター!

実際の計算問題を解いてみましょう。

例題

【問題】

次の和を求めよ。

k=1∑n​(3k2−5k+2)

【解答・解説】

Step 1:∑ を項ごとにバラバラに展開する

k=1∑n​(3k2−5k+2)=3k=1∑n​k2−5k=1∑n​k+k=1∑n​2

Step 2:基本公式を代入する

  • ∑k2⟶61​n(n+1)(2n+1)
  • ∑k⟶21​n(n+1)
  • ∑2⟶2n

これらを当てはめると、

=3⋅61​n(n+1)(2n+1)−5⋅21​n(n+1)+2n

=21​n(n+1)(2n+1)−25​n(n+1)+2n

Step 3:共通因数でくくって因数分解・整理する

💡 計算テクニック:

展開してから整理しようとすると計算ミスのもとです!

「分数を外に出して、共通因数(今回は 21​n)でくくる」 のが鉄則です!

全体を 21​n でくくります。

=21​n{(n+1)(2n+1)−5(n+1)+4}

カッコの中身を展開して整理します。

=21​n(2n2+3n+1−5n−5+4)

=21​n(2n2−2n)

=21​n⋅2n(n−1)

=n2(n−1)

5. まとめ

今回は「∑ 記号の基本と計算ルール」について解説しました。

  • ∑ 記号の意味: k=1 から n まで一般項に代入して足す命令
  • 4大基本公式:
    • ∑c=cn
    • ∑k=21​n(n+1)
    • ∑k2=61​n(n+1)(2n+1)
    • ∑k3={21​n(n+1)}2
  • 計算のコツ: 全部バラバラに展開せず、共通因数(分数含む)でくくってから整理する!

∑ は最初は複雑に見えますが、公式に当てはめて計算するパターンが決まっています。共通因数でくくるテクニックを意識して練習していきましょう!

次回は、項の差に着目して和を求める「【数学B】1-5: 階差数列の解き方と注意点を分かりやすく解説!」をお届けします!

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