「確率分布の計算って、表を作って掛け算と足し算を繰り返すから面倒だな…」と思っていませんか?
もし問題が「同じ試行を何度も繰り返す(反復試行)」タイプなら、超ラッキーです!
なぜなら、「二項分布(にこうぶんぷ)」の公式を使えば、面倒な確率分布表を作らなくても、掛け算だけで一瞬で平均や分散が求まるからです。
この記事では、二項分布の基本イメージから、超便利な「平均・分散・標準偏差の公式」、実際のテスト問題の解き方まで分かりやすく解説します!
1. 二項分布 B(n,p) とは?(基本のイメージ)
二項分布とは、簡単に言うと「○か×かの2択(反復試行)を n 回繰り返したとき、○が出る回数 X が従う確率分布」のことです。
たとえば、次のようなシチュエーションがすべて二項分布にあてはまります。
- サイコロを 10 回 投げて、1 の目が出た回数 X
- コインを 50 回 投げて、表が出た回数 X
- 成功率 30% のフリースローを 5 回 投げて、成功した回数 X
このとき、二項分布は記号を使って B(n,p) と表します(B は Binomial distribution の頭文字)。
Plaintext
B ( n , p )
│ │
│ └─ 1回あたりに成功する確率(Probability)
└───── 試行を繰り返す回数(Number)
例: サイコロを 10 回投げて 1 の目が出る回数 X は、二項分布 B(10,61) に従います。
2. 【超重要】二項分布の平均・分散・標準偏差の公式
確率変数 X が二項分布 B(n,p) に従うとき、平均・分散・標準偏差は次の爆速公式で計算できます!
(※ q=1−p つまり「失敗する確率」とします)
\begin{array}{\|c\|c\|l\|} \hline \text{指標} & \text{公式} & \text{直感的な覚え方} \\ \hline \text{期待値(平均)} & E(X) = \mathbf{np} & \text{回数 } \times \text{ 成功確率} \\ \hline \text{分散} & V(X) = \mathbf{npq} & \text{回数 } \times \text{ 成功確率 } \times \text{ 失敗確率} \\ \hline \text{標準偏差} & \sigma(X) = \mathbf{\sqrt{npq}} & \text{分散のルート} \\ \hline \end{array}
💡 なぜ E(X)=np になるの?(直感的な理解)
たとえば、成功率 10%(p=0.1)のガチャを 100 回(n=100)引いたとします。
平均して何回当たる(成功する)と期待できるでしょうか?
直感的に 100×0.1=10 回 だと分かりますよね!
まさにこれが E(X)=np の意味そのものです。複雑な計算表を作らなくても、当たり前の直感がそのまま公式になっています!
3. 例題で解き方をマスターしよう!
公式がいかに強力か、実際の例題で体感してみましょう。
例題
【問題】
1 個のサイコロを 180 回続けて投げるとき、1 の目が出る回数を X とする。
このとき、確率変数 X の期待値 E(X)、分散 V(X)、標準偏差 σ(X) を求めよ。
【解答・解説】
Step 1:二項分布のパラメーター n,p,q を確認する
- 試行回数: n=180
- 1回投げたとき 1 の目が出る(成功)確率: p=61
- 1 以外の目が出る(失敗)確率: q=1−61=65
したがって、確率変数 X は二項分布 B(180,61) に従います。
Step 2:公式にあてはめて計算する
- 期待値 E(X)E(X)=np=180×61=30
- 分散 V(X)V(X)=npq=180×61×65=30×65=25
- 標準偏差 σ(X)σ(X)=V(X)
=25
=5
💡 もし公式を使わなかったら…
X がとり得る値は 0,1,2,…,180 の 181 通りもあります。
確率分布表を 181 列も作って計算するのは不可能です。二項分布の公式 np と npq のすごさが分かりますね!
4. 記述解答で得点をもらうための言葉遣い
テストや模試の記述問題で満点を取るためには、式だけでなく最初の宣言をしっかり書くのがポイントです!
【おすすめの解答書き出しテンプレート】
1 回の試行で〇〇が起こる確率は BA である。
試行を n 回繰り返すので、確率変数 X は二項分布 B(n,BA) に従う。
よって、
- E(X)=…
- V(X)=…
この「〇〇は二項分布 B(n,p) に従う」という一文が入っているだけで、採点者に「しっかり原理を理解しているな」とアピールできます!
5. まとめ
今回は「二項分布 B(n,p)」について解説しました。
- 二項分布: 「○か×か(反復試行)」を繰り返すときの確率分布
- 期待値(平均): E(X)=np
- 分散: V(X)=npq(q=1−p)
- 標準偏差: σ(X)=npq
反復試行の問題が出てきたら、「確率分布表を作る」のではなく「二項分布の公式を使って掛け算一発で解く」という選択肢を常に持っておきましょう!
次回は、二項分布とも深く関係する連続型の分布「【数学B】2-4: 正規分布と標準正規分布を分かりやすく解説!」をお届けします!
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