【数学B】1-7: (等差) × (等比) 型の数列の和を分かりやすく解説!

数学B

∑(シグマ)の公式が使えず、受験生が特につまずきやすい難所が「(等差) × (等比) 型の数列の和」です。

一見すると複雑な式に見えますが、解くための必勝パターンは「ただ1つ」しかありません。

この記事では、(等差) × (等比) 型の識別テクニックから、解答のカギとなる「S−rS」の手順、計算ミスを防ぐポイントまで分かりやすく解説します!

1. (等差) × (等比) 型の特徴

まずは、問題を見たときに「あ、このパターンだ!」と見抜けるようになりましょう。

例えば、次のような和 Sn​ を考えます。

Sn​=1⋅1+2⋅2+3⋅22+4⋅23+⋯+n⋅2n−1

各項の掛け算の前半と後半をバラバラに注目してみると、

  • 前半の数(等差部分): 1, 2, 3, 4, …, n (公差 1 の等差数列)
  • 後半の数(等比部分): 1, 2, 22, 23, …, 2n−1 (公比 2 の等比数列)

このように、「等差数列の項」と「等比数列の項」がペアで掛け合わされた形になっているのが大きな特徴です。

2. 解法のカギ:「S – rS」のテクニック

この型の和を求めるための唯一にして最大のテクニックが、「和 S から、公比 r を掛けた rS を引き算する(S−rS)」という解法です!

なぜ「S−rS」で解けるのか?

公比 r を掛けた式 rSn​ を「1桁右にずらして」並べ直して引き算をすると、不思議なことが起こります。

  1. 中央部分がすべて「純粋な等比数列の和」に変身する!
  2. 複雑だった(等差) × (等比) の組み合わせが消え、等比数列の和の公式が使えるようになる!

具体的にどうずらして計算するのか、次の例題で実際の計算手順を確認しましょう。

3. 例題で計算手順をマスター!

実際のテスト形式の問題で「S−rS」の手順をマスターしましょう。

例題

【問題】

次の和 Sn​ を求めよ。

Sn​=1⋅1+2⋅3+3⋅32+4⋅33+⋯+n⋅3n−1

【解答・解説】

Step 1:公比 r を確認し、Sn​ と 3Sn​ をずらして並べる

等比部分の公比は r=3 です。

Sn​ の両辺に 3 を掛けた式 3Sn​ を作り、1項ずつ右にずらして縦に並べて引き算します。

Sn​−) 3Sn​−2Sn​​===​1⋅11​++​2⋅31⋅31⋅3​+++​3⋅322⋅321⋅32​+⋯++⋯++⋯+​n⋅3n−1(n−1)⋅3n−11⋅3n−1​+ n⋅3n− n⋅3n​​

Step 2:中央部分に「等比数列の和の公式」を使う

引き算した結果の真ん中の部分(1+3+32+⋯+3n−1)に注目してください!

ここは「初項 1、公比 3、項数 n の等比数列の和」になっています。

等比数列の和の公式 r−1a(rn−1)​ を当てはめます。

−2Sn​=3−11(3n−1)​−n⋅3n

−2Sn​=23n−1​−n⋅3n

Step 3:両辺を整理して Sn​ を求める

右辺を通分して 3n でくくります。

−2Sn​=2(3n−1)−2n⋅3n​

−2Sn​=2(1−2n)⋅3n−1​

両辺を −2 で割ります(分母に −2 を掛ける)。

Sn​=−4(1−2n)⋅3n−1​

分子の符号を入れ替えて整理します。

Sn​=4(2n−1)3n+1​

4. まとめ

今回は「(等差) × (等比) 型の数列の和」について解説しました。

  • 見極め方: (等差) × (等比) の掛け算が並んでいたらこのパターン!
  • 解法のカギ: 「S−rS」(公比 r を掛けて1項右へずらして引き算する)
  • 計算ミスの防止策:
    • 3Sn​ の末尾(一番右)につく −n⋅3n のマイナス忘れに注意!
    • 左辺が −2Sn​ のようにマイナスがついたまま終わらないよう、最後に必ず割る!

手順さえ覚えてしまえば、毎回同じステップで確実に解けるボーナス問題になります。ずらして引く爽快感をぜひ体感してみてください!

次回は、数列の漸進ルールを学ぶ「【数学B】1-8: 漸化式とは?考え方と基本を分かりやすく解説!」をお届けします!

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