いよいよ数学Ⅲの微分において、「関数のグラフを自分の手で正確にかき上げる」ための核心部分に入ります。
数学Ⅱでも増減表を描いて極値を求めましたが、数学Ⅲでは分数関数や指数・対数関数など、より複雑な関数の増減を調べる必要があります。
この記事では、第1次導関数を使った増減表の基本から、第2次導関数を用いたスマートな極値の判定方法までわかりやすく解説します!
1. 第1次導関数 $f'(x)$ と関数の増減
関数 $f(x)$ のグラフが「上がっている(増加)」のか「下がっている(減少)」のかは、第1次導関数 $f'(x)$ の符号によって決まります。
- $f'(x) > 0$ ならば: グラフは増加する(右肩上がり)
- $f'(x) < 0$ ならば: グラフは減少する(右肩下がり)
この性質を利用して、 $f'(x) = 0$ となる点(極候補の点)を境目にして、プラス・マイナスの符号を調べた一覧表が「増減表」です。
2. 極値をとるための条件と増減表の書き方
関数 $f(x)$ が $x = a$ で極値(極大値または極小値)をとるための大原則は次の通りです。
【極値の条件】
$f(x)$ が $x = a$ で微分可能であるとき、
$f(a)$ が極値ならば、必ず $f'(a) = 0$ である。
(ただし、逆「$f'(a) = 0$ ならば極値を持つ」は成り立たないので注意!)
⚠️ 注意すべき落とし穴($f'(a) = 0$ だからといって極値とは限らない)
代表的な反例が $f(x) = x^3$ の $x = 0$ です。
- $f'(x) = 3x^2$ なので $f'(0) = 0$ となります。
- しかし、増減表を書くと、左右両側で $f'(x) \ge 0$ となり、グラフは単調増加(一時的に水平になるが曲がらない)するため、$x = 0$ では極値を取りません。
そのため、単に $f'(a) = 0$ を解くだけでなく、「その前後の符号がプラスからマイナス(またはマイナスからプラス)へ実際に切り替わっているか」を増減表で必ず確認する必要があります。
3. 第2次導関数 $f”(x)$ を使った極値の判定
「符号の変化を調べるのが面倒」「数式が複雑で代入しにくい」というときに強力な武器になるのが、第2次導関数 $f”(x)$ を使った極値の判定法です。
判定の定理
$f'(a) = 0$ であるとき、
- $f”(a) < 0$ ならば: $x = a$ で極大値をとる(上に凸の山型)
- $f”(a) > 0$ ならば: $x = a$ で極小値をとる(下に凸の谷型)
数式で符号変化を吟味しなくても、$f”(a)$ に $x = a$ を代入したときの「プラス・マイナス」を計算するだけで一発で極大・極小が判定できるため、計算の時短に非常に役立ちます。
4. まとめ:増減と極値攻略の鉄則
- まず定義域を確認し、$f'(x) = 0$ となる $x$ を求めて増減表の枠組みを作る。
- 増減表では $f'(x)$ の符号変化(プラス・マイナス)を必ず確認し、極値をとる点を見極める。
- 計算をスッキリさせたいときは、第2次導関数 $f”(a)$ の符号(正負)で極大・極小を判定するワザも活用する。
ここがクリアできたら、次はグラフの曲がり具合(曲線の向き)を調べる「グラフの凹凸・変曲点と正確なグラフ描画ステップ」へと進みましょう!
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