前回は「漸化式とは前の項から次の項を作るルールである」という基本概念を学びました。
今回からは、実際にテストで点数を取るための具体的な解き方に入っていきます!
この記事では、漸化式のすべての土台となる「基本4パターン」の見分け方と解き方を分かりやすく解説します!
1. 漸化式ってなに?(基本の意味)
漸化式(ぜんかしき)とは、「前の項 an から次の項 an+1 を作り出すための関係式」のことです。
漸化式を解くときの目的は、関係式の形からルールを見抜き、直接 n 番目の値が計算できる「一般項 an」を求めることです。
一見難しそうに見える漸化式も、基本の型に当てはめることで簡単に一般項を導き出すことができます!
2. 絶対に押さえるべき「基本4パターン」
漸化式の問題を解く上で、最初にマスターすべき基本形は次の4パターンです。
\begin{array}{\|c\|l\|l\|} \hline \text{パターン} & \text{漸化式の形} & \text{見分け方・正体} \\ \hline \text{① 等差型} & a_{n+1} = a_n + d & a_n \text{ に一定の数 } d \text{ を足している(等差数列)} \\ \hline \text{② 等比型} & a_{n+1} = r a_n & a_n \text{ に一定の数 } r \text{ を掛けている(等比数列)} \\ \hline \text{③ 階差型} & a_{n+1} = a_n + f(n) & a_n \text{ に } n \text{ の式 } f(n) \text{ を足している(階差数列)} \\ \hline \text{④ 特性方程式型} & a_{n+1} = p a_n + q & p a_n \text{ と } q \text{ の両方がある(等比型へ変形!)} \\ \hline \end{array}
式を見た瞬間に「どのパターンか」を見抜けるようになることが攻略への第一歩です!
3. パターン別の解き方と例題
それでは、4つのパターンそれぞれの解き方を例題とともに確認していきましょう。
パターン①:等差型 (an+1=an+d)
前の項 an に一定の定数 d を足して次の項 an+1 を作っているため、これは「公差 d の等差数列」です。
- 公式: an=a1+(n−1)d
【例題】
a1=3,an+1=an+4
【解答】
これは初項 3、公差 4 の等差数列であるから、
an=3+(n−1)⋅4
an=4n−1
パターン②:等比型 (an+1=ran)
前の項 an に一定の定数 r を掛けて次の項 an+1 を作っているため、これは「公比 r の等比数列」です。
- 公式: an=a1⋅rn−1
【例題】
a1=5,an+1=2an
【解答】
これは初項 5、公比 2 の等比数列であるから、
an=5⋅2n−1
パターン③:階差型 (an+1=an+f(n))
足している部分が定数ではなく n の式 f(n) になっている場合は、「階差数列 {bn}=f(n)」のパターンです。
- 公式: an=a1+∑k=1n−1f(k)(n≧2)
【例題】
a1=1,an+1=an+3n
【解答】
an+1−an=3n より、数列 {an} の階差数列の一般項は 3n である。
n≧2 のとき、
an=a1+k=1∑n−13k
∑k=1n−13k は初項 3、公比 3、項数 n−1 の等比数列の和だから、
an=1+3−13(3n−1−1)
an=1+23n−3=23n−1
n=1 のとき、a1=231−1=1 となり初項と一致する。
したがって、
an=23n−1
パターン④:特性方程式型 (an+1=pan+q)
an+1=pan+q(ただし p=1,q=0)の形は、最も頻出する基本漸化式です!
この形は、「特性方程式」を使って等比数列の形に変形して解きます。
【特性方程式の使い方】
an+1 と an の両方を α(アルファ) に置き換えた方程式を解きます。
α=pα+q
この解 α を用いると、漸化式は必ず次の等比型に変形できます!
an+1−α=p(an−α)
【例題】
a1=1,an+1=3an+4
【解答】
特性方程式 α=3α+4 を解くと、
−2α=4⟹α=−2
よって、漸化式は次のように変形できる。
an+1−(−2)=3(an−(−2))
an+1+2=3(an+2)
ここで、bn=an+2 とおくと、
- b1=a1+2=1+2=3
- bn+1=3bn
となり、数列 {bn} は初項 3、公比 3 の等比数列である。
bn=3⋅3n−1=3n
bn=an+2 より、
an+2=3n
an=3n−2
4. まとめ
今回は「漸化式(基本型)の解き方」について解説しました。
- 等差型 (an+1=an+d): そのまま等差数列の公式へ!
- 等比型 (an+1=ran): そのまま等比数列の公式へ!
- 階差型 (an+1=an+f(n)): n≧2 の条件をつけて階差数列の公式へ!
- 特性方程式型 (an+1=pan+q): α=pα+q で α を求めて an+1−α=p(an−α) へ変形!
特に「特性方程式型」はテストや受験で超頻出の最重要パターンです。何度も解いて自然に手が動くように練習しておきましょう!
次回は、基本形を応用した「【数学B】1-10: 漸化式(応用・変形パターン)を分かりやすく解説!」をお届けします!
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