【数A:第36回】n進法と小数・基数変換|整数の性質⑤(異なる進法間の変換と数の仕組み)

数学A

「10進数を別のn進数に直すときの『割り算の余り』を並べるやり方って、なんでそうなるのか忘れがち……」
「n進法の小数や、異なる進法同士の足し算・引き算で桁上がりをミスしてしまう」

高校数学A「整数の性質」の第5回は、私たちが普段使っている10進法を拡張し、任意の進法($n$進法)への変換や小数・四則計算をマスターする「n進法と基数変換」を徹底解説します!

位取りの仕組みの本質を捉え、どんな進法表記でも迷わず自由に行き来できる力をつけましょう!


1. n進法の仕組みと「位取り」の原則

私たちが普段使っている「10進法」は、10個の数字(0〜9)が揃うと次の位に繰り上がる仕組みです。これを一般の $n$ 進法に拡張します。

💡 【n進法の位取りの表し方】
$n$ 進法で表された数 $a_k a_{k-1} \dots a_1 a_0 \text{ (_{(n)}} $ は、$n$ の累乗を重みとした次の多項式(10進法での値)に展開できます:
$$\mathbf{a_k n^k + a_{k-1} n^{k-1} + \dots + a_1 n^1 + a_0 n^0}$$
(※ 各位の数字 $a_i$ は、必ず $0$ 以上 $n-1$ 以下の整数になります)


2. 基数変換の 2 大手法(10進法 ⇄ n進法)

異なる進法の間で数値を変換するための具体的な手順を整理します。

変換の方向具体的な手順・手法ポイント
n進法 → 10進法各桁の数字に $n$ の累乗を掛けてすべて足し合わせる位取りの定義にそのまま当てはめるだけ
10進法 → n進法もとの数を $n$ で次々に割り、余りを下から順に並べる商が 0 になるまで割り続ける

3. 【実践例題】基数変換と小数の演習

【例題1】n進法から10進法、および逆の変換

(1) 5進法で表された数 $342_{(5)}$ を10進法で表せ。
(2) 10進法の数 $217$ を7進法で表せ。 解答・解説を表示する

(1) 5進法 $342_{(5)}$ を10進法に変換する
各桁の数字に 5 の累乗を掛けます: $$3 \times 5^2 + 4 \times 5^1 + 2 \times 5^0$$ $$= 3 \times 25 + 4 \times 5 + 2 \times 1$$ $$= 75 + 20 + 2 = \mathbf{97}$$

(2) 10進法 $217$ を7進法に変換する
$217$ を 7 で次々に割っていき、余りを記録します:

  • $217 \div 7 = 31$ (余り $0$)
  • $31 \div 7 = 4$ (余り $3$)
  • $4 \div 7 = 0$ (余り $4$)

余りを下から順に(最後の商を最上位として)並べます: $$\mathbf{430_{(7)}}$$

【例題2】n進法の小数表現

10進法の小数 $0.625$ を2進法で表せ。 解答・解説を表示する

1. 小数を 2進法に直す手順(掛け算方式)
整数部分を求めるために、小数を次々に 2 倍していき、整数部分を取り出していきます:

  • $0.625 \times 2 = 1.25$ (整数部分は $\mathbf{1}$、小数部分は $0.25$)
  • $0.25 \times 2 = 0.5$ (整数部分は $\mathbf{0}$、小数部分は $0.5$)
  • $0.5 \times 2 = 1.0$ (整数部分は $\mathbf{1}$、小数部分は $0.0$ で終了)

2. 取り出した整数部分を上から順に並べる
小数第1位から順に $1, 0, 1$ となるため: $$\mathbf{0.101_{(2)}}$$


4. まとめ

  • n進法 → 10進法: 各桁の数字に $n$ の累乗を掛けて足し合わせる!
  • 10進法 → n進法: $n$ で次々に割って、「余りを下から順に並べる」
  • n進法の小数:** 小数部分は $n$ を次々に「掛けていき」、整数部分を上から順に取り出す!

n進法の仕組みと基数変換の手順がすっきりと整理できました!

次回は「【数A:第37回】整数の性質の総仕上げと応用問題|整数の性質⑥(整数分野の総合演習)」を解説します!

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