複数条件を満たす範囲(連立不等式の領域)を描き、その領域内で特定の式の最大値・最小値を求める線形計画法の解法を解説します。
1. 連立不等式の表す領域
複数の不等式からなる連立不等式の領域は、それぞれの不等式が表す領域の「共通部分(重なる部分)」になります。
手順
- 各不等式の境界線となる方程式をグラフに描く。
- それぞれの条件が表す領域(上・下、内・外)の重なる部分を斜線などで図示する。
- 境界線の交点座標を求めておく(頂点となるため重要)。
2. 領域における式の最大・最小(線形計画法)
問題のパターン
「条件の連立不等式を満たす $(x, y)$ に対して、$x + y$ や $2x + y$ の最大値・最小値を求めよ。」
解法ステップ
- 領域 $D$ を図示する(連立不等式から重なる領域 $D$ を描く)。
- 求める式を $= k$ と置く(例: $x + y = k \iff y = -x + k$)。
- 直線の動きを分析する:
- これは「傾き $-1$、切片 $k$ の直線」を表します。
- $k$ は直線の $y$ 切片(または $y$ 切片に比例する値)になります。
- 領域 $D$ と共有点を持つ範囲で直線を平行移動させる。
- 切片 $k$ が最大・最小となる「瞬間」を判定する:
- 領域の端(頂点)を通るとき
- 領域の境界線(円など)に接するとき
- そのときの $(x, y)$ の座標を算出し、$k$ の値を計算する。
3. 実践のコツと注意点
直線 $y = -x + k$ を領域 $D$ の上で平行移動させるとき、「領域のどの頂点を通るときに $y$ 切片が最も高くなるか(あるいは低くなるか)」を図で視覚的に捉えるのが最大のコツです。
- 領域の頂点の座標は、事前に境界線同士の連立方程式を解いて正確に求めておきましょう。
- 直線の傾きと境界線の傾きの大小関係によって最大・最小を与える頂点が変わるため、図は正確に描くよう心がけてください。
4. まとめ
- 連立不等式の領域は各条件の重なる部分を図示する。
- 最大・最小問題は求める式を $= k$ と置いて直線に読み替える。
- 領域と共有点を持つ範囲で直線を平行移動させ、頂点や接点を通る瞬間を捉える。
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