【数学Ⅲ】2-2-3 グラフの凹凸と変曲点とは?正確なグラフを描くための5つのステップ

数学Ⅲ

数学Ⅲの微分分野において、受験生の見せ所であり最も得点差がつくのが「関数のグラフを正確にかき上げる力」です。

数学Ⅱでは「増減(極値)」だけでざっくりとしたグラフを描いていましたが、数学Ⅲでは「第2次導関数(凹凸)」の知識を組み合わせることで、曲線の曲がり具合まで完璧に表現された美しいグラフを描けるようになります。

この記事では、グラフの「凹凸」や「変曲点」の定義から、入試で満点を狙うための「グラフ描画の5ステップ」までわかりやすく解説します!

1. グラフの「凹凸(おうとつ)」とは?(第2次導関数の役割)

グラフの曲がり具合(上向きに曲がっているか、下向きに曲がっているか)を判定するのが、第2次導関数 $f”(x)$ です。

  • 下に凸(U字型・お椀型):グラフが下に反っている状態です。接線が常にグラフの下側にきます。$$\text{条件:} f”(x) > 0$$
  • 上に凸(山型・逆お椀型):グラフが上に反っている状態です。接線が常にグラフの上側にきます。$$\text{条件:} f”(x) < 0$$

2. 変曲点(へんきょくてん)とは?

「下に凸」のグラフと「上に凸」のグラフが切り替わる境界の点を、変曲点と呼びます。

変曲点を見つける条件

関数 $f(x)$ のグラフ上の点 $(a, f(a))$ が変曲点であるための条件は次の通りです。

  1. $f”(a) = 0$ であること(または $f”(x)$ が存在しない点)
  2. $x = a$ の前後で $f”(x)$ の符号がプラスからマイナス(またはマイナスからプラス)へ切り替わること

(※第1次導関数における極値の判定と非常によく似ています!)

3. 入試で必須!正確なグラフを描く「5つのステップ」

テストや記述式試験でグラフを描くときは、行き当たりばったりではなく、次の5つのステップを順番に書き出すのが鉄則です。

📝 グラフ描画の5ステップ

  1. 定義域・対称性・漸近線を確認する
    • 分母が $0$ にならないか、偶関数($f(-x) = f(x)$)や奇関数($f(-x) = -f(x)$)の対称性がないかチェック。
  2. 第1次導関数 $f'(x)$ を求めて「増減表」の枠を作る
    • $f'(x) = 0$ となる点を探し、関数の増加・減少、極値を調べる。
  3. 第2次導関数 $f”(x)$ を求めて「凹凸・変曲点」を増減表に書き足す
    • $f”(x) = 0$ となる点を探し、下に凸・上に凸の切り替わり、変曲点を埋め込む。
  4. 座標軸との交点($x$ 軸切片、$y$ 軸切片)を求める
    • わかる範囲でグラフが通る具体的な点をプロットする。
  5. なめらかな曲線でグラフを完成させる
    • 尖らせたりせず、きれいに接続して描き上げる。

4. まとめ:凹凸とグラフ描画の鉄則

  1. 第2次導関数が正なら「下に凸」、負なら「上に凸」。
  2. 凹凸が切り替わる境界が「変曲点」($f”(a) = 0$ かつ符号変化)。
  3. グラフを描くときは「定義域・増減・凹凸・切片」を網羅した完全な増減表を必ず作成する。

ここがクリアできたら、次は微分の応用編の山場である「方程式・不等式への応用(実数解の個数・不等式の証明)」へと進みましょう!

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