無限級数のなかでも、受験数学で最も高確率で出題される(そして得点源にしなければならない)のがこの「無限等比級数」です。
「初項 $a$、公比 $r$ の等比数列をどこまでも足し続けていくと、合計はどうなるのか?」という公式と、入試で大人気の「図形問題(フラクタル図形)」への応用パターンを分かりやすく解説します!
1. 無限等比級数の和の公式と収束条件
無限等比級数とは、次のように同じ数(公比 $r$)を次々に掛け合わせた項を無限に足していく級数です。
$$\sum_{n=1}^{\infty} ar^{n-1} = a + ar + ar^2 + ar^3 + \dots + ar^{n-1} + \dots$$
収束・発散の条件と和の公式
この無限等比級数が収束するかどうかは、公比 $r$ の値の範囲だけで一発で決まります。
- 収束する条件:$$-1 < r < 1 \quad (\text{または } a = 0)$$
- 和 $S$ の公式:$$S = \frac{a}{1 – r} \quad (\text{初項 } a \text{, 公比 } r)$$
⚠️ 注意:
$r = 1$ のときは和が無限大に発散し、$r \le -1$ や $r > 1$ のときは振動または発散するため、**公式は使えません。**必ず計算の最初に $-1 < r < 1$ を満たしているか確認する癖をつけましょう!
2. 定番問題:数値計算の基本
【問題】
次の無限等比級数の収束・発散を調べ、収束する場合はその和を求めよ。
$$1 + \frac{1}{3} + \frac{1}{9} + \frac{1}{27} + \dots$$
【解説・解答】
- 初項と公比を確認する
- 初項 $a = 1$
- 公比 $r = \frac{1}{3}$
- 収束条件をチェックする
- $-1 < \frac{1}{3} < 1$ を満たしているため、この無限等比級数は収束する。
- 公式に代入して計算する$$S = \frac{1}{1 – \frac{1}{3}} = \frac{1}{\frac{2}{3}} = \mathbf{\frac{3}{2}}$$
3. 入試の王道!「図形問題(無限に続く図形)」への応用
共通テストや二次試験の数3で最も差がつくのが、「図形が無限に縮小しながら続いていく問題」です。
【攻略の3ステップ】
- 第1項(初項 $a_1$)を正確に計算する
- 第2項(または一般の $n$ 項)を求めて、共通の「公比 $r$」を見つけ出す
- 公式 $S = \frac{a}{1 – r}$ に代入する
💡 面積や体積を扱うときの裏技・注意点:
- 長さや距離の和 $\to$ 相似比がそのまま公比 $r$ になります。
- 面積の和 $\to$ 長さが $r$ 倍になれば、面積は $r^2$ 倍になります。必ず「面積比=(相似比)${}^2$」を公比として使いましょう!
4. まとめ:無限等比級数の鉄則
- まずは初項 $a$ と公比 $r$ を特定する。
- $-1 < r < 1$ の範囲に入っているか(収束するか)を必ず確認する。
- 図形問題では「初項」と「長さ・面積の比(公比)」を冷静に見抜くこと。
ここがクリアできたら、第1章の最後の項目である「循環小数と無限級数」へと進みましょう!
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